■拍手お礼小話■



1月分

  申「あけましておめでとうございます今年もよろしく」
  老「申公豹棒読みしすぎだよ。」
  申「仕方ないじゃないですか。五千も生きてたら一年の始まりに感慨に浸ることもできません。」
  老「まぁねぇ…でも管理人がこのサイトに来てる皆様によろしくってことだから、ちゃんと言っとかないと、ね?」
  申「っ…わかりましたからあんまりくっ付かないでくださいよ!大体ここには…っ」
  楊「――僕もいるんですから。」
  老「あれ、あなたいつのまに。」
  楊「さっきからずっと居ましたけど太上老君さまが大無視かましてましたよね…!」
  老「ああ、そうだっけ?ごめんね、かわいいこの子しか目に入らなくって(笑顔)」
  楊「あはは、それは僕も同じですからお気になさらず(笑顔)」
  申「??なに険悪なってるんです?」
  老「んー?いいんだよ、君は知らないままで。」
  申「な、なんですその言い方!私だけ蚊帳の外にしてっ」
  老「ごめんごめん、そんなつもりじゃないんだ。機嫌直してよ。」
  楊「ちょっと太上老君さま、密着しすぎなんじゃないですか?」
  老「いいんだよ師匠だから。あなたこそ何ちゃっかり手握ってるわけ?」
  申「だからどうしてそんなに仲が悪いんですか、あなた方はっ」

  黒「えー、とにかく今年もよろしくね。あの3人に任せとくと話が進まないからボクがしめとくよ…
    あーぁ、なんかボクって損な役ばっかじゃない?今年はそこんとこ改善してよね、管理人!」


老子と申公豹と楊ゼンと黒点虎


2月分

「悪夢を見たんです。」
「へぇ、どんな?」
「貴方がいなくなる夢です。」
「え。」
「というわけで昼寝してきます。起こさないでくださいよ?珍しく自分が起きてるからって。」
「いや、起こさないけど…」
「ふぁあ…では…」

(パタン)

「…。ねぇ、黒点虎。あの子って無意識に誘うよね。
私がいなくなるのが「悪夢」なんだって。それっていなくなったら困るってことだよねぇ…クスクス。」
「……;;(聞こえないふり)」


老子と申公豹と黒点虎


3月分

「ただいまぁ」
「…老子。何度も言うようですが、ここは貴方の家ではなく私の家です。」
「わかってるけど…相変わらずつれないね申公豹。今日はお土産あるから許して?」

「なんです、それ。」
「ビールと酎ハイ。」
「…へぇ、また沢山買いましたね。」
「期限切迫で安くなってたから、一緒に飲もうと思って。好きなの選んで。」
「それはどうも。…?(なんだ、この包み…?)

――――っつ!!」

「ん?どうかし――――痛ったぁっ!?」
「ッい、い…一緒にこんなもの(コンドーム)買ってくる人がいますか!?下心見え見えなんですよあなたは…っ!!しかもなんですか苺の香りって!!」
「え、苺じゃないのがよかっ…いたたたたっ」
「そういう問題じゃありませんっ、もう知りませんッ!絶っ対飲みませんからねッ!!」


現代パロで老子と申公豹


4月分

「変化!」
「…何してるんですか楊ゼン。」
「申公豹を良く知るためにこうして変化してみたんですけど…流石ですね。この白磁のような肌!髪の指通りも良いし、体の線も…」
「わぁあもうやめてくださいっ私の格好で私のこと褒めちぎらないでください!恥ずかしいですから…っ」
「あーあぁ、もう顔真っ赤ですよ申公豹、かわいいですね。」
「っ私の声で変なこと囁かないでください!気持ち悪いです!寒気がします!」
「事実なんですから仕方ないじゃないですかー」



「…ふーむ、傍から見ているとこの上なく面白いのぅ。申公豹同士がじゃれておるなんてのぅ。」


申公豹と楊ゼンと遠くで見守る太公望


5月分

「申公豹、このいい天気いつまで続くかなぁ…?」
「一週間後からまた天気が崩れそうですよ。」
「ふぅん…じゃぁあの国は、あと何年もつと思う?」
「そうですねぇ…あそこの支配者は悪政を布いていますからね…もって10年ぐらいでしょうか。」
「…。…ねぇ申公豹。」
「はい。」

「じゃぁ、ボクらは、」




「…そんなの決まってるでしょう。ずっと、ですよ。」


黒点虎と申公豹


6月分

(※ひたすらちゅーしてます)


「ん…?」


「んん…、」


「っん…ぅ…」


「…っ、ふ…」


「〜〜〜っ!!はっ…――ッ長いんですよ!!」
「あはは、ごめんごめん。」

(だって必死に服をつかんでくるのがかわいいんだもの。)


老子と申公豹

 
7月分

(※6月分とおんなじパターンです)


「ん…ぅ…?」


「ふ…」



「ん……」




「…はぁ…――??どうかしましたか、楊ゼン。」
「いえ…なんでもありません…なんでも…」



(…っ負けたーーーーーーーーーーーーーーー!!)


楊ゼンと申公豹


8月分


「………(じいーーー)」


「…………(じいぃーーーー)」





「…物足りなさそうな顔をしてないで、続きをねだったほうが得策だぞ?」
「なっ…!だれが言いますか!!」
「そうか?ほんとに良いのか?」
「別に欲しくなんかありません。」
「ほぉ。」
「…。…(じいーー)」
「くくっ…ほんと、お前は…」
「なにが可笑しんですかっ。」

「いや…目は口ほどにものを言うとはまさにこのことだ。」


聞仲と申公豹


9月分

残暑の厳しい中涼しさを求めて図書室に足を踏み入れた。
丁度お昼時に入ったので、学生は昼飯に行っているのだろう、人はまばらだった。
人の密集した図書館ほど居心地の悪いものはない(と自分では思っている)ので、今日のこの閑散とした雰囲気は僕の心をいくらか穏やかにした。
文献を探そうと奥の方まで足を進める。
この奥に行くと、真ん中に机が置いてあり、四方は本棚で囲まれている所になる。
僕はひょっこりとそこを覗く。

目に映った白金に僕の胸は鳴った。

(あれ…って…)

机に突っ伏して、眠っているその人は、申公豹先輩だ。
間違えるはずもない。だってこの大学であんな髪の色をしているのは先輩しかいないのだから。
傍らのハードカバーが開きっ放しになっているところを見ると、読書中に睡魔が襲ったというお決まりのパターンだろうか。
先輩でもそんなことあるんだと思うと、なんだかかわいくてしょうがなく思えた。
いや、実際、かわいいのだ。
かわいい…うーん、ちょっと違うか、綺麗。うん、そうだな、綺麗だ。
男相手に何を言うかと言われそうだが、実際綺麗なのだから仕方がない。
何がどう綺麗かっていうのは僕が話すと非常に長くなるから割愛するとして。
文献なんかほっぽってこのまま先輩を眺めていて良いだろうか。
少し横を向いて突っ伏しているから、ちょっと顔が拝めるのだ。
大きな目は閉じられていて、少し幼く見えた。

(うーん…やっぱりかわいいなぁ…綺麗は綺麗なんだけど、近寄りがたい綺麗さではないから)

きっと先輩のそれはひきつける綺麗さなのだ。
そのまま視線をずらすと、白金の髪の間から白い項が見えていた。
白くて、細くて、手折ってしまいそう。
僕はどうしようもなくそれを掴みたい衝動に駆られたが、そこはぐっとこらえた。
けれどもこのまま何もしないというのも勿体無い。
先輩の居眠りなどそうそうお目にかかれないのだ。

僕はぐっと顔を先輩の髪に近づける。
どこぞのメーカーの人工的に作られた甘い香りに混じって、先輩特有の甘い匂いが香った気がした。
僕の体はピタリと止まった。
これから先は、踏み入ってはいけないと、頭のどこかで警告が鳴る。
寝込みを襲うというには、これはあまりに幼稚な行為なのに、それでも心が僕を止める。

僕はその事実に酷くショックを受けて、そのまま足早に図書室を出て行った。

(手に入れたい。…いつか、絶対。)


現代パロで楊ゼンと申公豹


10月分

「――あれ?」
「っ…!?」
「申公、」
「――なっ、なんであなたがここに居るんですかッッ!?」
「え、いや雲中子に誘わ…」
「やっほー申公豹くん。」
「ちょっと雲中子、最後まで喋らせてよ。」
「ああもう何でもいいですから!とにかく今すぐ帰ってください!!そして今日見たことは記憶から早々に消し去りなさい…っ」
「えーなんで、可愛いのに。」
「そうだよ申公豹くん、男でメイド服をそこまで完璧に着こなせる人、早々いないと思うよーしかもギャグ要素なしで。」
「そんなこと言われてもちっとも嬉しくありません!だいたいこれはっ…嫌だって言ったのに無理矢理…!」
「ねぇねぇせっかくだからキャンパス案内してよ、申公豹。」
「いいねぇ、それ。模擬店で食べ過ぎたから運動がてらに。」
「はぁ!?嫌に決まって…」
「じゃああっちの建物から。」
「端から順番の方がいいよ、太上老君。」
「ちょ…だから行かな…」
「「じゃ、出発ー。」」

 (こいつら…っ!!!)


現代パロで雲中子と太上老君と申公豹
申公豹の大学の学祭にて


11月分

「申公豹は、掴み所の無い方だ。」

なかなか心を開いてくださいませんね、と暗に含んだ台詞を彼に投げた。
草原に二人並んで、目の前に流れる川を眺めている。
冬が到来しようとしているのか、頬を撫でる風は冷たく、痛い。
水面に移る彼の顔を味気なく感じて、僕は本物の彼の横顔に視線を移す。
彼は表情を崩すことなく水面を見つめていた。

ふと、彼の手が動いて僕の腕を掴む。

「え…。」

まるで壊れ物を扱うかのように僕の手を取った彼は、何を思ったのか自分のグローブを外し、現れた白く細い指を僕の指に絡ませた。

――掴み所の、ない方だ。

もしかして…さっきの僕の言葉の所為なんだろうか。
絡んだ指は力がそう籠もっているわけでもなく、本当にただ絡めただけ、触れただけの状態を維持している。
こちらから力を籠めてしまったら、薄いガラスのように砕けてしまいそうだと思った。

「申公豹、」

彼の顔が、彼自身の膝の間に埋まっていく。
吹き抜ける風が、寒々しい、嫌な音を立てた。
その音が静まった後に、申公豹のくぐもった声がこちらに届く。

「…わかっています、私は貴方に何も曝け出していない。でも、」

今はまだこれで、許してもらえませんか。
なんて、儚げな声で言われてしまったら僕はどうすることもできない。

繋がったままの指から、彼の熱が染み込んでくる。
そんな風に想いが染み込んで行けばいいのに。


楊ゼンと申公豹


12月分

「「…せーのっ」」

「イチゴのホール!」「ブッシュドノエル!」

「…。」
「…老子、私は譲りませんからね。」
「私だってここは譲れない。」
「だいたいなんですかイチゴのホールって、クリスマスじゃなくたって食べれるじゃないですか!」
「ちゃんとサンタとか乗ってるしクリスマス限定だよ?」
「嫌です、シンプルすぎます。」
「だってチョコレートは胃がもたれる…」
「胃薬かって帰ればいいでしょうが!」
「嫌だ、私は生クリームがいい。」
「ブッシュドノエル!!」
「イチゴのホール!!」




「――で。結局2個買ってきたわけなの…?」

「だって決着つかなかったんだもの。」
「正確に言えば、私はまだ言い争っても良かったんですけど、店の人に迷惑になりますので。」
「はぁあ…――で、どうすんのそのケーキ。ナマモノだって事は分かってるよね(にっこり)」
「「う…」」
「自分のことだから判ってると思うけど、相っ当小食だよね、申公豹も老君も(にこにこ)」
「「う゛…」」
「どうするのかなー???(にこにこにこ)」
「きょ、今日(イヴ)と明日に分けて食べるっていうのは?流石に一日じゃ腐らないしね。」
「い、いいですね!そうしましょう。」
「はいはい…。で、今日はどっち食べるのー?」

「「そりゃあもちろん」」

「イチゴのホールでしょ。」「ブッシュドノエルですよ。」

「「え…っ」」

「な、譲りません、私は絶っ対譲りません!!」
「もう夜遅いしイチゴの方がお腹苦しくならないって!」
「いやですー!」




「も…このバカップルどうにかしてー…(溜息。」


老子と申公豹と黒点虎



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