結果→萌えた
知ってる方もいるとは思いますが、このサイトは藤崎版封神演義を取り扱っている、とインデックスに書いてあるので、少し説明をば。
といっても安能版の知識しかありません、すいません。
というか、私にとって必要な知識は以下の一文だけです。
多宝道人は、申公豹と互いに気心の知れた旧知の仲、な人です。
もうこれだけでご飯何杯食えるやら。
久々に原作で多宝のでてくるとこ読んでたら「あーもーこれだめだわ、いやほんっとだめだわ萌え的な意味で」と思ったので取りあえず駄文を以下に晒しときます。
注意:安能版の言葉づかいはまねてません。
多宝のヴィジュアルは当然のように妄想です。
萌えだけで押し進めました。
ギャグです。
大丈夫な方はどぉぞ↓
申公豹と多宝。
あ!でも、ちゅーはあります、すいません/(^0^)\
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「よぉ」
さく、と芝を踏む音と声がして振り向くと、烏の様に真っ黒な髪をした男が立っていた。
鋭い切れ長の目をしたその男は、随分と背が高い。
「…おや。珍しいですね、多宝。何か用でも?」
「べっつにー。暇を持て余した辛気臭ぇ面でも拝んでやろうと思って。」
申公豹は多宝の変わらない口の悪さに少し笑った。しかし言われっぱなしも気に食わない。
「暇なのはあなたの方では?貴方の住んでる所から随分遠いですよ、ここ。」
にぃ、と申公豹が笑って言うと、多宝はあからさまに顔を歪めた。それをみた申公豹の笑みは、一層深くなった。
「散歩してたんだよ、散歩!」
どか、と申公豹の隣に腰をおろしながら言った言葉に吹きそうになるのをなんとか堪えた。散歩って、それも暇な人がすることだろうに、という言葉が出かかったが、話がややこしくなりそうなので申公豹は口をつぐんだ。
多宝はすこし、単純すぎる節がある。
沈黙をはさみながら、一言二言、言葉を交わす。
夕暮れが、眩しかった。
「…しっかし、変わんねぇな、おまえ。」
「そうですか?」
「そうそ。その趣味悪ぃふ」
「ブッ飛ばしますよ。」
禁句ワードを言った多宝に、申公豹の冷たい目線が向けられる。
そうこなっくっちゃーと、凍るような視線をぞくぞくと感じながら、多宝は鼻で笑って呟いた。
「はっ…、事実だろ?」
「っ―――!」
ひゅ、と風を切る音。
首を狙って高くあげられた脚をいなして、多宝は思った。
首とか。容赦なさすぎるだろ。
「っうぉ、マジで怒んなよ!?」
「ほんと、昔っから気に入りませんよ!」
続いて拳が飛んでくる。
しかし、この拳は多宝の手にすっぽりと納まった。
術や宝貝を使う能力が長け過ぎている申公豹は、体術の線は良くてもパワーがないのだ。
拳からずれた手に手首をギリギリと掴まれて、申公豹は顔を歪ませた。
「俺は、お前のそーいうとこ結構気に入ってるけどぉ?」
「はぁ?何言っ…ちょ、ぅわ」
顔を上げた申公豹を、多宝は息ができなくなるくらい強く抱き込んだ。
息苦しいのか、ばたばたと申公豹は暴れたが、なにせ多宝との身長差が30センチ近くもあるので、その抵抗はほぼ意味を成さなかった。
「は、なしなさ…!」
「やだね」
多宝は、くぐもった声で抗議する申公豹の耳元を掴んで、ぐっと上を向けさせた。
瞬間、息を吸うために開いた口を、己の口で塞いだ。
「っ…!?」
元々大きめに開いていた口に、多宝の舌が滑り込んでくる。
ぬるぬると長い舌が、口内を喰い散らかすかのように暴れまわった。
「ん、んんっ…」
角度を変えて、何度も何度も口を塞がれる。
酸欠状態で、申公豹は意識が朦朧としてきていた。
「ふ…ぅ…ん、はっ…」
銀糸を引いて、やっと二人に隙間が出来た。
息を荒げ、目を潤ませたままの申公豹を凝視して、多宝がにっと笑った。
「…エロい顔。」
「っの…!」
顔を真っ赤にして怒った申公豹が多宝を力一杯突き飛ばし、これまた力一杯腹に蹴りを入れた。ドゴ、と鈍い音がした。
「いっ…てぇええ!なにすんだ!」
「それはこっちの台詞です変態ッ!あなたのそーいうところ大っ嫌いです!!」
キーンと頭が痛くなるほどの大声で叫んだ申公豹は、そのままずんずんとどこかへ行ってしまった。
腹にもろに蹴りを食らってしまった多宝は、腹を抱えてうずくまり、そのまま芝の上に大の字に寝転んだ。
雲の流れが、少し早い。
「大っ嫌いねぇ…じゃあなんで俺たちは、何千年もトモダチやってんだろうなぁ?申公。」
空を見上げたまま多宝は楽しそうに笑った。
夕暮れの空が、眩しかった。
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ぬあぁ、めっちゃ満足しました。
多宝は別に恋愛感情があってちゅーしたわけではありません。
あれです、嫌がらせです(笑)
この二人、互いに気心の知れた〜とかいう割に全く仲が良さそうじゃない辺りがものすごくツボです。
多宝の身長は190近くのイメージです。ひょろながいです。口が悪いです。髪は黒です、服は着流しの道着です。全てはイメージです(笑)
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